密教と呪術

妻の買い物の付き合いでショッピングセンターへ行ったが、その際に立ち寄った本屋で1冊の本が見に入りました。

その本は「並木伸一郎」氏の著書「密教の謎」という文庫です。

私の家の宗派が真言宗ということで密教系であることと、祈祷を受けたりしているので密教というものに関心が元々ありました。

この本で扱っている密教というのは「真言宗」と「天台宗」のことで、メインは真言宗のことを中心に書いてあります。

天台宗については主要な寺院の紹介などはされていますが、多くは触れられていません。

ただ、私は真言宗なので、それでも問題ありませんでした。

天台宗については密教部分は最澄が真言宗の空海から学ぼうとしたぐらいですから密教のメインは真言宗なのです。

真言宗は元々、中国の仏教宗派の一つで、空海が日本へ伝えましたが、空海は単純に日本においての真言宗の開祖というわけではなく、中国から繋がる真言宗の正当後継者だったんですね。中国の密教は現在では滅んでしまってるだけに世界的に貴重なものなんですね。

さて、本書で非常に私が関心を持ったのは密教が浄土系や禅宗、奈良仏教に比べ、呪術的なところです。

密教が唱えるお経である「真言」というのが西洋の呪文のようなのですが、本を読み進めると特定の願望を叶えるための真言や印がいくつか紹介されている。魔術に似ていて興味が湧いてきます。

真言宗の本尊は大日如来というのですが、修行者の金剛薩埵に三句の法門を授けています。重要なのはこの一つに「法力を得ることを最終目標とする」というものがあることです。

密教ではないですが、原始仏教の経典にも世界で初めて肉体を持ったまま仏となったブッダが示した六神通について書かれており、これは透視、霊聴、テレパシー、過去世を知る力、瞬間移動、飛行、変身といったことが含まれているとあります。まさに超能力のことですね。

生きたまま仏となるのは「即身成仏」といわれており、密教はこれを目指す宗派です。※即身仏のことではありません

悟りを開いて即身成仏すれば超能力が身につくということです。

本書には「修行を重ねれば日本の僧侶も超能力を得られることはわかっているはず」とあります。

実際に超能力を得られ人物の具体例もあげられているので、真実味があります。

密教には「虚空蔵求聞持法」という修行法があります。

空海が唐へ渡る以前に行った修行法であり、超人的な記憶力を得た法です。虚空蔵求聞持法は基本的には求聞持法の真言をひたすら唱えるという、シンプルな修行法ではありますが、その回数が桁違い。1日1万〜2万回、50日〜100日続けるという密教の修行の中でも難行とされており、中途半端な気持ちで行えば、精神に異常をきたしたり命にも関わる事態になりかねないということです。

調べてみると現在でも何名か実践された方がいるようです。

呪術といえば、気になるのが敵やライバルを呪殺する調伏法があるのかですね。

調伏法はきっちり存在しており、少しだけではありますが、紹介されていました。

「大威徳明王法」という修法で、「本尊の前で三角の護摩壇を置き呪う相手の人形を用意して真言を唱えながら杭を打ち込む」という丑の刻参りにも似た呪法です。

恐ろしいですね・・・

本書によれば平安時代の平将門討伐や戦国時代にも密教の呪法が使われたそうで、このようなものだったかもしれませんね。

いくつか、出家僧などではない私たちでも実践できるいくつかの呪法(真言)が紹介されています。

いずれもご利益があるというおまじない程度の安全な呪法です。私もゆくゆくは実践してみようと思っています。

金運上昇する弁財天の修法などすぐにでも実践したいですね。

また、密教独特の教えである「理趣経」にも触れられています。なんでも、仏教であるのに男女の性愛を肯定している教えらしいですが、

実際には愛欲だけでなく欲全般についてであるようです。実際、金剛界曼荼羅にある理趣会というブロックには金剛薩埵の周りに4人の女性が描かれています。これらは仏教では否定してきた愛や傲慢などの象徴なのですが、密教ではそれすらも即身成仏へのエネルギーへと転換させるということです。実に興味深いですね。

密教は仏教とバラモン教(ヒンデゥー教)が合体してできた宗派ということで、明王や天部の仏達は元々はバラモン教の神々です。それらと一緒に呪法の要素もバラモン教から取り入れてるということですね。

本書を読んでますます密教に興味が強くなってきました。今後も密教に関する記事を増やしていこうと思います。ゆくゆくは本書にも紹介されている阿字観など初心者でも参加できる修法にも参加してみたいですね。

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