奈良で一番有名な神社といえば春日大社です。どうしても奈良といえばお寺というイメージがありますが、春日大社は奈良の顔である鹿と非常に関係のある神社なんです。
奈良公園に大量にいる鹿ですが、これは春日大社からの神使扱いであり、昔は鹿を殺した罪で鹿の死骸といっしょに子供が生き埋めになったという伝説があるほど関係が深いのです。
元興寺に参拝した後に春日大社へ参拝してきました。時間的に15時と遅くなってしまい十分にまわれるか心配しながらまわってきました。
●参道
春日大社へ向かうときは、大仏殿交差点付近の小道からか飛火野園地側の参道を通ってくると思います。参道はかなり長く、1kmぐらいある感覚です。
時間が無い状態だとこの長さはちょっとあせりますね。
鹿は春日大社からの神の使いと書きましたが、不思議と参道へ入ると鹿の数は少なくなります。餌をあげる人が少ないからでしょうか?
参道には燈籠が多数並んでいます。夜間いっせいに点灯したら綺麗でしょう。この燈籠は春日大社の紹介にしばしば使われているのを見かけます。
●萬葉植物園
300種類からなる萬葉植物を栽培しています。もとは昭和天皇出資で昭和7年に日本最初の萬葉植物園として開園しました。
萬葉植物とは、萬葉集で詠まれている歌に登場する植物のことです。
この時は開いていたのですが、先に本殿へ参拝したかったので行きませんでした。戻ってきたときには案の定、営業終了でした。
●大鳥居
参道を歩いていると大きな朱の鳥居が見えてきます。これが春日大社の二之鳥居です。
春日大社の大鳥居は2個あって、もう一つの一之鳥居はずっと離れており奈良国立博物館付近にあります。
●伏鹿手水所(ふせしかのてみずじょ)
神の使いである鹿をかたどった手水所です。奈良を代表する神社だけに鹿を使うのは印象的ですね。
●着到殿
慶賀門の手前にある建物がこの着到殿です。春日祭において、天皇の勅使が到着の儀式を行う場所です。
平安時代916年の古い建築で重要文化財です。
●慶賀門
本殿回廊内には二か所入る門がありますが、その一つがこちらです。この門が古来から正式な参拝門であり、春日大社の御神体である御蓋山を正面から望むことができます。
春日祭では勅使が藤原氏の時に使用されます。
●南門
表参道からそのまま歩いて回廊内に参拝するときに通るのがこの南門です。回廊へ出入りするときに一番目立つのがこの門となります。
春日祭の時は勅使が藤原氏以外の時に使用します。
本殿には特別参拝でないと近づけないので、撮影スポットしてはここが一番人気のある場所になっているようでたくさんの人が記念撮影していました。
●回廊
春日大社の本殿区域を囲む回廊です。三棟造という作りをしており、このタイプの回廊は珍しく貴重なのだそうです。
●幣殿・舞殿
幣殿と舞殿がつらなった建物で、東側2間が幣殿、西側3間が舞殿です。
幣殿は天皇からのお供え物(御幣物)をいったん預かる場所で、舞殿は雨天時に神楽を舞う場所です。
通常参拝で入れるのはここまでであり、ここから本殿を拝むことになります。
ちなみに2015年から式年造替というのをやっているようです。これは春日大社の建物を新しく造りかえるというものらしいですが、2016年内に本殿の遷宮をもって終了するようです。
そのため、現在の神様は本殿にはおらず、幣殿から向かって斜め左方向にある移殿の方を拝むように注意書きがありました。
●朱印所・授与所
春日大社の授与所と朱印所は南回廊に作られています。ここで、御朱印がいただける他、お守りやおみくじがいただけます。
●特別拝観はどうやって参加する?
幣殿より中へ入り本殿の近くまで行き参拝するのを特別拝観といいます。
特別拝観は毎日10:30分~と13:00からの2回案内があります。参加費用は500円です。幣殿近くの特別拝観受付で申し込みを行います。
この日は案内が終わってたので残念ながら参加できませんでした。
●宝物殿
春日大社宝物殿は刀剣など国宝をたくさん展示しているそうですが、現在は新装のため閉館しています。平成28年10月1日に開館します。
●春日大社とは?
全国の春日神社の総本社。社伝では768年に藤原氏の氏神である鹿島神社の武甕槌命と枚岡神社の天児屋根命・比売神を合わせて御蓋山のふもとに四つの社殿を作ったのを創建としています。
武甕槌命が鹿に乗って御蓋山に降臨したという伝説があり、鹿を神の使いとしています。
春日大社の例祭である春日祭(おん祭り)は平安時代初期から始まりましたが、加茂神社の葵祭,石清水八幡宮の石清水祭とともに、三勅祭とされていました。
藤原氏と氏神の関係であり、氏寺である興福寺とは深い関係にあります。
ユネスコ世界文化遺産「古都奈良の文化財」のひとつとして登録されています。
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