法輪寺のみどころ 珍しい飛鳥時代の木製仏像

法隆寺夢殿から北に進んだ場所に法輪寺というお寺があります。以前、法隆寺に行った際に、標識だけ見て気になっていたのですが、法隆寺と同じく聖徳太子ゆかりのお寺ということです。

聖徳太子本人というよりもその息子「山背大兄皇子」がその子供と太子の病気回復を願って建立したと伝えられています。

伽藍配置は法隆寺式伽藍配置で、規模は西院伽藍の3分の2。

飛鳥時代に完成した法輪寺は平安時代に大きな勢力をもったようですが、以後は衰退し、江戸時代初頭には三重塔が残るのみとなっていたようです。

しかし、江戸時代中期に再興がはかられ三重塔を修理したのをはじめ、講堂や金堂も再建されていき現在の姿となっています。

下の写真が境内図です。

法輪寺・境内図

●表門(受付)

法輪寺・表門

表門が法輪寺へ出入りする参拝者向けの山門となっています。門をはいってすぐに受付があり、拝観料を支払います。拝観料は500円です。

また、ここで御朱印をいただくこともできます。他と同じ300円。絵ハガキなども受付で購入可能です。拝観時間は3月~11月が8時~17時、12月~2月が8時~16時30分。

●金堂

法輪寺・金堂

金堂は本尊を祀るためのお堂で、本堂にあたります。現在の金堂は1761年の再建で、講堂が収蔵庫として改築されるまで、現在講堂にある仏像を安置していました。

●三重塔

法輪寺・三重塔

1944年7月21日に落雷により焼失。それまでは飛鳥時代創建時の建物であり、法隆寺の五重塔,法起寺の三重塔と並んで、斑鳩三塔と呼ばれ国宝指定されていました。

現在の建物は、1975年に再建されたものです。しかし、焼失前と同じ位置,同じ姿で再建されています。心礎にある仏舎利は焼失前にとりだしたものだそうです。

内部初層には釈迦如来坐像と四天王像があるそうなのですが、扉は閉ざされておりうかがうことはできませんが、建物は細部までも飛鳥時代の様式が再現されているので、一見の価値ありです。

●講堂・収蔵庫

法輪寺・講堂

僧侶が勉強するためのお堂。古代寺院では講堂は重要視されていましたが、1960年に大火耐震の改装を行い収蔵庫となっています。

古代寺院ではありますが、靴を脱いで入るようになっています。中では住職さんがおられ、参拝客へとても気さくに説明しておられました。

お札などここで購入可能ですが、御朱印はここでも貰うことができます。複数の場所で御朱印が貰えるお寺は珍しいような気がしますね。

さて、法輪寺最大の見所は質の高い仏像群にあります。飛鳥時代のものも残っており、特に木造仏は珍しく貴重な物です。また、平安時代の仏像も多く、その時代によく繁栄していたことが、うかがえます。

講堂の仏像は11体ありますが、そのうち、一部を紹介します。

★木造・薬師如来坐像

法輪寺・薬師如来

法輪寺の本尊であり、もとは金堂の本尊だったと思われます。飛鳥時代の木造仏で、現存する当時の木彫り如来は全国でこれだけだそうです。7世紀半ばの作で樟の一本造。

山背王一族の現世利益を願って止利仏師に作らせたといわれ、薬壺を持たない古い薬師如来の形をしています。

止利仏師の作だけあって法隆寺の釈迦三尊と顔つきがにていますね。

★木造・虚空蔵菩薩立像

法輪寺・虚空菩薩

薬師如来と同じく、7世紀半ばの木造仏。薬師如来と同じく、止利派による作成であるそうです。

飛鳥時代の仏像は角が目立つデザインが特徴でもあります。台座を見ると顕著でごくごく単純な形をしています。

★木造・十一面観音菩薩立像

法輪寺・十一面観音

平安時代前期の作品で10世紀ごろの特徴があります。講堂の本尊であり、高さ4mで頭部から蓮肉までを一本の杉から作り出しています。両肩・両腕は接ぎつけています。

色彩が残っており、塗金などはしておらず、同じく彩色の本尊・薬師如来仕様に合わせてるような感じです。

この仏像に代表されるように法輪寺には平安時代の仏像が豊富です。このため、平安時代に寺の勢力が絶頂にたっしていたと考えられています。

●妙見堂

法輪寺・妙見堂

講堂の後ろにあり、星祭りや毎月の護摩供が行われるお堂です。現在のお堂は2003年建設の新しいものです。

本尊の木造・妙見菩薩像は秘仏ですが、講堂で御前立を見ることができます。法輪寺の妙見菩薩像は11世紀作であり、現存する最古の木造・妙見菩薩像です。

星祭りは仏教における星の行事で、当たり星のめぐりあわせが悪い年は災難を逃れるために、また、めぐりあわせの良い年は一層善くなるように祈願が行われます。当たり星とは、その人の生まれた年をつかさどる星です。

●アクセス・駐車場

法輪寺・駐車場

法隆寺からも距離があり、最寄りのバス停も駅もないのですが、法起寺前のバス停が徒歩8分と比較的近い。

駐車場は山門の前に大きな無料駐車場があり、車で来る方がおすすめです。駐車時間は8時30分から17時まで、法輪寺の拝観時間とは少しずれるので注意。

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