興福寺の北円堂は春と秋の限定された期間しか入れないのですが、今回、H27年7月1日~9月30日の13時30分~16時30分まで特別に拝観がありました。
夏場であるせいか、時間は短めです。
入場料は300円で東金堂や国宝館とは別料金です。
北円堂は720年に藤原不比等を弔うために元明上皇と元正天皇が建立を発願し、長屋王に命じて翌年、721年に完成させた六角堂です。
1049年と1180年の火災で失われましたが、1210年復興しています。
興福寺のお堂で残っているものでは一番古いものです。
北円堂の最大のみどころは、鎌倉時代の大仏師「運慶」の代表作が納められていることです。
ちなみに例にもれず撮影禁止です。
北円堂内の仏像配置は下の写真のようになっています。
●木造・弥勒如来坐像
国宝。北円堂の本尊で、弥勒菩薩が成仏した姿です。像高1m42cm。
仏像内には建暦2年(1212年)の年号が書かれた願文が残っており、源慶ら運慶の弟子たちの名前が墨書きされています。
源慶が中心となって作ったものですが、統率していたのは運慶であり、運慶晩年の名作として有名です。
●木造・無著・世親菩薩立像
国宝。無著と世親は北インドにいた4世紀から5世紀ごろの兄弟僧侶です。
運慶の代表作で、理想的な仏教の求道者を表現しています。
●乾漆造・四天王立像
もともと、奈良・大安寺にあった四天王像です。791年に制作され、後に興福寺にうつされ1285年修復されました。
●御朱印
興福寺はお堂ごとに御朱印を発行しているのですが、北円堂のものもあります。
御朱印は北円堂では無く、南円堂そばの御朱印所で指定すれば頂くことができます。
写真左側が北円堂の御朱印です。
コメント
WEB小説「北円堂の秘密」を知ってますか。
グーグルやスマホでヒットし、小一時間で読めます。
その1からラストまで無料です。
少し難解ですが歴史ミステリーとして面白いです。
北円堂は古都奈良・興福寺の八角円堂です。
読めば歴史探偵の気分を味わえます。
気が向いたらご一読下さいませ。
2度目、既読ならご免なさい。